- DATE:2011/11/02
- MBAホルダーの視点
「女性が活躍しない国は、財政赤字が拡大する」という興味深い指摘を、中央大学文学部:山田 昌弘 教授が、【週刊東洋経済:2011年10月8日号】の中で展開しています。
◆日本の場合、女性の労働力率が、OECD加盟30ヶ国平均を下回り、さらに日本よりも下回るEU(欧州連合)の国々を見ると、イタリア/ハンガリー/ギリシャ/アイルランド/スペインが並び、アジアでは韓国が該当し、財政危機国と一致していること。
◆男女の就業率のギャップが高い国としては、イタリア/韓国/ギリシャ/日本/アイルランド/スペインとなっており、これも上記と同様の一致傾向が見られること。
◆更に、未婚率が高いイタリア/日本/韓国は専業主婦の労働力率が低く、財政赤字が極めて大きい傾向も上記と一致していること。
◆一方、女性労働力率が高い国には、北欧/ドイツ/オランダ/フランス等が並び、国家財政が比較的健全であると同時に、少子化も食い止められているという共通点があること。
というデータをその論拠としているようです。
山田教授は、これらの相関関係に対し、因果関係が有るとは限らないが、OECD委員会の指摘を引用しながら、女性が経済分野で活躍する事は、男女平等に資するだけでなく、課税ベースの拡大で財政を助け、多様性が経済の活性化を促すと指摘しています。
つまり、既婚女性の労働力率が高まれば、共働き家庭が増え、家計収入が増加し、可処分所得増加で消費が活発化し、プレゼントやレジャーが増えて家族がハッピーになり、経済が活性化するというサイクルを実現できる可能性があるということです。
米国では、70年代に女性の社会進出が始まります。北西ヨーロッパでは、子育て中でも働き続けられる仕組みが整備されました。米国やカナダでは、子育て退職後も再就職できる労働環境が整いました。シンガポール/香港/台湾では、既婚女性が働くのが当たり前となっています。
一方、日本/韓国/イタリア/ギリシャは、女性が活躍する流れから取り残され、専業主婦に対する保険料/年金/配偶者控除といった優遇措置で保険料収入や税収の減少を招いたり、パートなどの低賃金労働に甘んじており、財政危機に苦しんでいます。
山田教授は、各国の教訓から、フルタイムでの共働き世帯を増やす為の環境整備こそが、財政危機を根本的に解決する手段であると指摘しています。
また、【日経ビジネス:2011年10月3日号】の特集「確実に来る未来100:人口減少に立ち向かう」では、人口減少が本格化すれば、「女性の労働力に期待が高まる」「現役世代の高齢者が増える」「海外の活力に期待が集まる」といった未来像を展開しています。日本総合研究所調査部長:山田 久 氏は、年齢/性別/国籍に関わらずダイバーシティーを進める事が、労働市場の活性化に必要であると指摘しています。
MBAホルダーが今回のような問題を検討する場合、例えば「女性の労働力」「少子高齢化」「国家の財政危機」といった問題を個々に捉えるだけでなく、これらを人口構成比の変化に伴う一連の派生問題として捉えて、解決すべき本質的問題点を「人口構成比の変化に見合った社会構造の在り方」として考えます。
つまり、これらの問題は、お互いにリンクしている構造を持っており、因果関係を想定するだけでなく、各種データ検証や実証を積み重ねて、対策を練り直していく活動が欠かせないのです。
一方、こういった課題を解決する為には国の関与も必要ですが、これら諸問題を扱う中央省庁は、厚生労働省(女性の労働環境対策)、内閣府(少子化対策)、財務省(財政対策)と縦割り行政になっており、連携が上手く行かなかったり、軌道修正が遅れる可能性があります。
そこで、内閣府の長である内閣総理大臣が、内閣府「少子化社会対策会議」「高齢社会対策会議」を活用する等、相互リンクする問題をいかに根こそぎ対応できるかが鍵になりそうです。
さて、あなたが内閣総理大臣だとしたら、「女性の労働環境」「少子高齢化」「財政危機」に対して、どの様な解決策を考え、どの省庁にどのような対策を委ねますか?
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◆日本の場合、女性の労働力率が、OECD加盟30ヶ国平均を下回り、さらに日本よりも下回るEU(欧州連合)の国々を見ると、イタリア/ハンガリー/ギリシャ/アイルランド/スペインが並び、アジアでは韓国が該当し、財政危機国と一致していること。
◆男女の就業率のギャップが高い国としては、イタリア/韓国/ギリシャ/日本/アイルランド/スペインとなっており、これも上記と同様の一致傾向が見られること。
◆更に、未婚率が高いイタリア/日本/韓国は専業主婦の労働力率が低く、財政赤字が極めて大きい傾向も上記と一致していること。
◆一方、女性労働力率が高い国には、北欧/ドイツ/オランダ/フランス等が並び、国家財政が比較的健全であると同時に、少子化も食い止められているという共通点があること。
というデータをその論拠としているようです。
山田教授は、これらの相関関係に対し、因果関係が有るとは限らないが、OECD委員会の指摘を引用しながら、女性が経済分野で活躍する事は、男女平等に資するだけでなく、課税ベースの拡大で財政を助け、多様性が経済の活性化を促すと指摘しています。
つまり、既婚女性の労働力率が高まれば、共働き家庭が増え、家計収入が増加し、可処分所得増加で消費が活発化し、プレゼントやレジャーが増えて家族がハッピーになり、経済が活性化するというサイクルを実現できる可能性があるということです。
米国では、70年代に女性の社会進出が始まります。北西ヨーロッパでは、子育て中でも働き続けられる仕組みが整備されました。米国やカナダでは、子育て退職後も再就職できる労働環境が整いました。シンガポール/香港/台湾では、既婚女性が働くのが当たり前となっています。
一方、日本/韓国/イタリア/ギリシャは、女性が活躍する流れから取り残され、専業主婦に対する保険料/年金/配偶者控除といった優遇措置で保険料収入や税収の減少を招いたり、パートなどの低賃金労働に甘んじており、財政危機に苦しんでいます。
山田教授は、各国の教訓から、フルタイムでの共働き世帯を増やす為の環境整備こそが、財政危機を根本的に解決する手段であると指摘しています。
また、【日経ビジネス:2011年10月3日号】の特集「確実に来る未来100:人口減少に立ち向かう」では、人口減少が本格化すれば、「女性の労働力に期待が高まる」「現役世代の高齢者が増える」「海外の活力に期待が集まる」といった未来像を展開しています。日本総合研究所調査部長:山田 久 氏は、年齢/性別/国籍に関わらずダイバーシティーを進める事が、労働市場の活性化に必要であると指摘しています。
MBAホルダーが今回のような問題を検討する場合、例えば「女性の労働力」「少子高齢化」「国家の財政危機」といった問題を個々に捉えるだけでなく、これらを人口構成比の変化に伴う一連の派生問題として捉えて、解決すべき本質的問題点を「人口構成比の変化に見合った社会構造の在り方」として考えます。
つまり、これらの問題は、お互いにリンクしている構造を持っており、因果関係を想定するだけでなく、各種データ検証や実証を積み重ねて、対策を練り直していく活動が欠かせないのです。
一方、こういった課題を解決する為には国の関与も必要ですが、これら諸問題を扱う中央省庁は、厚生労働省(女性の労働環境対策)、内閣府(少子化対策)、財務省(財政対策)と縦割り行政になっており、連携が上手く行かなかったり、軌道修正が遅れる可能性があります。
そこで、内閣府の長である内閣総理大臣が、内閣府「少子化社会対策会議」「高齢社会対策会議」を活用する等、相互リンクする問題をいかに根こそぎ対応できるかが鍵になりそうです。
さて、あなたが内閣総理大臣だとしたら、「女性の労働環境」「少子高齢化」「財政危機」に対して、どの様な解決策を考え、どの省庁にどのような対策を委ねますか?
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